遺骨をストームクッカーに入れてほしいくらい大好きなKですみなさんこんばんは。
テントを設営した後は何もせずにのんびりすることが目的のキャンプスタイルの人は、料理を作って食べることがメインの楽しみになります。そうじゃなくてもキャンプをはじめるとクッカーが必要になり、どれを買えば良いのか結構迷います。
価値観は人によってさまざまなので、適正価格であるかどうかはその人の主観によるものですが、どういった価格レンジにあってもその中で最もコスパが良くて、かつさまざまなシチュエーションの中で使える万能なものがほしくなるのが人の性。
要するに人は「これ一つあればなんでもいけちゃう!」っていうのが欲しくなるんですよね。以前ご紹介したメスティンなんか、その際たる例です。
箱型だから収納に適していて、中に五徳や燃料、ライターやカトラリーなんかの関連グッズを入れておけるし、なにより簡単に調理ができてソロには丁度いいですから人気がでるわけです。
それに、キャンプともなれば運搬や設営撤収の手間を考えると無駄に多くのものを持ちたくはないので、必然的になるべくコンパクトに収まるものを探しちゃいます。
ところが、ソロなのかファミリーキャンプなのかなど、その時々の人数によって大きさを変えなければいけないのがテントやクッカーです。
じゃあ結局いくつかそろえないといけないのか?
いえいえ、幅広い人数に対応していて、そんな悩みを解決してくれるクッカーもあるんです。
今回は常に一軍入りで、どんな場合でも絶対に持っていく僕の一番のお気に入り、トランギアのストームクッカーをご紹介します。
ストームクッカーの種類
ストームクッカーは2つのサイズと、4つの種類に分けられます。合計8パターンの選択肢があるわけです。
サイズは各種共通でLサイズとSサイズの2パターンです。
Lサイズ | Sサイズ | |
収納サイズ | Φ22×H10.5㎝ | φ18×H10cm |
フライパン | Φ22㎝ | Φ18㎝ |
ソースパン | 1.5ℓ、1.75ℓ | 1.0ℓ×2 |
そして4種の外観やスペック詳細は下の表で確認できます。表中の赤字は、他の種類に比べて優位なポイントです。
表中の定価は、代理店であるイワタニプリムスのサイトでの販売価格です。お近くのアウトドアショップやAmazon、楽天なんかでも、もちろん買えます。
在庫が安定していませんので、欲しい時に在庫があったらすぐに買っちゃいましょう!
こうして見比べてみると、材質や耐久性、価格に結構違いがありますね。
各種の詳細
比較表での簡易比較の補足として、実際どういった部分に差異があるのかを見ていきましょう。
僕が持っているウルトラライトのSサイズの写真を掲載しながら解説していきます。種別ごとに色や材質に違いはありますが、サイズはどれもSとLの2パターンです。
ウルトラライト
まずは最も安価なものから。アルミ製でソースパン(鍋)は無垢、フライパンのみ内側にノンスティック加工が施されたモデルです。
なんと言ってもシリーズ中最も安い。
軽くて熱伝導率が高いので、持ち運びやすくて調理に適しています。焦げついたら金だわしでゴシゴシこすっても大丈夫。
衝撃によってボコボコ凹みやすい性質も持っていますが、キャンプでの使用では、よほどのことがない限り使用不可になるほど潰れたりしませんし、傷もまた味になります。
風防をかねる五徳、ソースパン×2個、フライパンが写真のように綺麗にスタックできます。中にはアルコールストーブとアルミハンドルを収納し、トランギアの社名が入ったシャレオツなバンドで固定できます。
ソースパンの方は容量1Lのものが2個。目玉焼きなら2個サイズ。ソースパンはどちらも1Lと同じ容量ですが、微妙に大きさが違い2つぴったり重ねることができます。
別売りの0.6Lのケトルも収納できちゃいます。よく考えられていますね。
こういう機能性とデザインが両立されて、ギミックが散りばめられたプロダクトは本当に魅力的です。だから大好きなんですよ。
Lサイズの方はソースパンが1.5Lと1.75Lになり、フライパンの直径が22cmと一回り大きくなります。別売りのケトルも0.9Lのものが収納できます。
以下の商品リンクから、Sサイズ/Lサイズを選択できます。
ブラックバージョン
名前のとおり全体が真っ黒なモデルで、こちらもアルミ製す。
ウルトラライトのとの違いは、ソースパンの方にもノンスティック加工がされている点です。
ノンスティック加工がされていることにより、調理時に焦げつきをにくく使用後に汚れを落とす際も他のモデルより楽であることが特徴です。
しかし、金属の調理器具やカトラリーと擦れると傷がつきやすく、扱いもちょっと神経質になる必要があります。
シリーズ中、最も重いモデルなので、パッキングの軽さにこだわる方は気になるかもしれません。
しかし他モデルには無いシックな外観がスタイリッシュでかっこいいですね。
ムラコやDODなど、真っ黒なテントやタープもありますので、クッカーその他のギアも黒で揃えて、サイトに統一感を出すのもアリかと思います。
こちらがLサイズで、
そしてこちらがSサイズです。
デュオーサル
外側がアルミで内側がステンレスという、ストームクッカーの中でも一風変わったモデル。
熱伝導率が高いアルミを外側に、耐久性があるステンレスを内側にすることで、調理の際の熱効率の良さと、使用時の摩擦や運搬時の衝撃に対する堅牢制を両立させたというわけです。
弱点としてはこちらも他のシリーズと比較してやや重いことと、ステンレスは焦げつきやすいというところでしょうか。
調理の際の火加減には要注意です。
ちなみに「デュオーサル」というのは、duo(ふたつの組み合わせ)-ss(ステンレススチール)-al(アルミニウム)という造語とのこと。
全身シルバーのその高貴なお姿とネーミングから、原作カラーのロビンマスクを思い出します。
欠品している場合が多く、かなり入手困難です。
どうしてもこれが欲しい方は、在庫がある時に迷わず購入するようにしましょう。
ULハードアノダイズド
ソースパンの内側にハードアノダイズド(陽極処理)加工を施すことで、本来腐食性の高いアルミの耐食性と耐摩耗性をアップして弱点を克服。
やかんやお弁当箱に施されている通常のアルマイト加工よりも硬質で分厚い皮膜でコートすることで実現されるシリーズ最強の耐久性、その加工にともなって増す装飾性(グレーに光る)、さらに汚れも比較的容易に落とせる、と価格以外は買わない理由がない最上位モデルです。
気になるのはお値段と、焦げついた時に無垢のアルミみたいに金だわしでゴシゴシは出来ないことです。せっかくの表面のコーティングがダメになってしまいますので。
ちなみに、ハードアノダイズド加工はソースパンのみで、フライパンはウルトラライトと同じノンスティック加工です。
以下の商品リンクから、Sサイズ/Lサイズを選択できます。
結局どれを選べばいいのか?
サイズはLサイズがおすすめ
僕が所有しているのはSサイズです。
Sサイズのソースパンで米2合は炊けますし、もう一つのソースパンでカレーなんかもできるので、ソロ〜3人くらいまでのキャンプに対応していますが、人数が多くなるとフライパンの小ささが少々気になります。
ソロの時も、目玉焼きとか少量の焼き物にはちょうどいいのですが、炒めたりするのは小さいことによるやりづらさを感じます。
ラーメンを煮る時も、四角いタイプの乾麺はソースパンの中にすっぽり入りませんが、調理には問題ありません。チキンラーメンなどの丸型タイプであればちょうどよく収まります。
僕は3人家族で、友人と行く場合も2〜3人が多いのでSサイズで間に合っているのですが、大は小をかねるといいますし、バックパックでソロしかしない人を除けばLサイズを買っておいた方が無難です。
種類はウルトラライトがおすすめ
最も高価なハードアノダイズドと書きたいところですが、Lサイズで比較するとハードアノダイズドが19,000円、ウルトラライトが11,500円と7,500円もの開きがあります。
両者の違いは表面加工の差ですが、フライパンはどちらも同じものです。
僕は現状ウルトラライトSサイズを結構ハードに使っていますが機能面では全く問題ありませんし、コーティングがない分こげついた時もガシガシ洗えます。気軽に使えて安価なウルトラライトを選択して、差額を他のキャンプギア購入に充てることをおすすめします。
もし使用上の汚れやお手入れ方法が気になるなら、クックパーのフライパン用ホイルなどを使えば焦げ付きや汚れの心配も皆無になります。
僕自身サイズ選びは随分悩みましたが、価格も見た目も好みのウルトラライトにすることは即決でしたし、現在も大変満足しています。
もちろんハードアノダイズドの方が耐久性が高いことは確かですし、見た目も違いますのでこれらに価格差以上の魅力を感じるかどうかで判断してください。
(※価格表記は代理店イワタニプリムス掲載の税別価格)
種類(材質)別のお手入れ方法の違い
使ったあとの洗い方ですが、どれも共通して言えるのは中性洗剤を使ってスポンジでやさしく洗うことです。アルミは強い酸やアルカリに弱いので、必ず中性洗剤を使用してください。
どうしても焦げつきが取れない時は、種類(材質)別に以下の方法を試してみてください。
(※フライパンはデュオーサル以外は全てノンスティック加工なので、ブラックモデルのやり方を参照してください。)
ウルトラライト(無垢のアルミ)
アルミには酢が有効です。
お手入れの方法は次のとおり。
お湯に大さじ1杯の酢を入れて沸騰したら火を弱め、15分煮込む。その後一晩放置して硬いスポンジや金だわしでこする。※ステンレスに有効な重曹は、アルミに使用すると黒ずむのでNGです。
ブラックバージョン(ノンスティック加工)
ノンスティック加工が剥げるといけないので、慎重に扱いましょう。
お湯を入れて沸騰させ、冷めるまで放置した後、やわらかいスポンジで洗う。表面加工してあるので金だわしは使用不可です。
上記の方法で焦げは落ちると思いますが、ノンスティック加工の鍋が焦げついてきたら加工が落ちてしまっているということなので、ケアしてもその性能が元に戻ることはありません。
デュオーサル(内側ステンレス)
ステンレスには重曹が有効です。
お手入れの仕方は次のとおり。
水に対して10%程度の重曹を入れ、沸騰後10分くらい煮て一晩放置。その後金だわし、もしくはクレンザーを使用して硬いスポンジでこする。
ハードアノダイズド(ハードアノダイズド加工)
基本的にウルトラライトと同様の手順ですが、表面加工してあるので金だわしの使用はNGです。落ちない場合は手順を何度か繰り返して、気長に対処すること。
焦げつきを防ぐためにも、空焚きをしないことはもちろん、火加減に注意しながら調理しましょう。
まだまだあるストームクッカーの魅力
2サイズ4種類で8パターンもあるストームクッカーのうちの、どれを選ぶのが良いかという点をクローズアップして、今回は種類や材質、取り扱い方法についてとりあげてみました。
フライパン、ソースパンにケトルまで、たくさんの調理器具をコンパクトに収納できる点や、展開の容易さ。そうした使いやすさと見た目の美しさというデザイン性も兼ね備えたストームクッカーの素晴らしさを、少しでもお伝えすることができたでしょうか?
他にもまだまだ書き足りないことがたくさんありますが、ちょっと長くなってしまったので別記事でどうぞ。
こちらは購入に至った経緯や、所有している他のクッカーについて。
そしてこちらは、ストームクッカーと組み合わせて使うと便利なアイテムについてです。
それでは今回はこの辺で。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう!
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