【ゼインアーツ新作テントゼクーL】ゼクーM、モーニンググローリーTCとの比較や、気になる販売情報をまとめて掲載!

テント

無名キャンプブロガーKですみなさんこんばんは。

早速ですが、ゼインアーツが新作を出しますね!

※2021年4月21日、YAMAP STOREさんからいただいた発売日に関する情報を、下記リンクからご覧いただけます。発売日情報のみ欲しい方はそちらへどうぞ。↓(※6月22日更新)

2つのテントのほか、今回はキャンプギアもいくつか発売するみたいです。

ペグとシエラカップは4月23日に先行して売り出されています。

新作テント2種類のうちの1つは、既存の大人気シェルター「ゼクー」を大型化したもの。

前回はゼクーの名前の由来やその意味、それから生みの親であるゼインアーツ代表、小杉敬氏についてもちょっと書いてますので、そちらもお時間ある時に読んでみてください。

また、同日発売が予想される完全新作テント、オキトマ2に関しての情報はこちらをどうぞ。

今回は 2D、3DのCAD図面を交えたゼクーの解説と、ライバルテントたちとの比較をメインに書いています。

それでは、お好きなところからどうぞ!

スポンサーリンク

ゼクーLの主要スペックと特徴

構造上、端の方にデッドスペースが発生することは仕方がないことだとされていたワンポールテントの弱点をエクステンションフレームによって打ち消し、同時に見た目の美しさも兼ね備えた、まさに才色兼備なテント、ゼクーM。

2020年のグッドデザイン賞も受賞したゼインアーツの代表作のサイズは最大幅440cm×奥行380cm×高さ250cm。

それが最大幅540cm×奥行470cm×高さ285cmと大型化したLサイズとなって登場します。

▲10人くらいまで収容可能な大型シェルターとなって登場。

大きさ以外の仕様に関してはMサイズに準じているようですが、おさらいとしてご紹介します。

大きくてもかんたんな設営手順

ワンポールテントをお持ちの方ならわかると思いますが、設営手順はとても簡単です。

▲ペグは、六角形をつくる大きめのが6本。入口固定とガイラインで計9本。強風時は追加で6本使用する。
  1. 図の赤丸の部分が最初のペグダウン位置。六角形になるテントのベースのうち、まず長方形の頂点になるビルディングテープの4隅をペグダウン。
  2. 黒丸の位置にセンターポールを立てる。
  3. 青丸位置、ベースとなる六角形の残り2点をペグダウンしてフロアベースは完成。
  4. エクステンションフレームを3箇所取り付け、ガイラインを張って緑丸にペグダウン。
  5. エクステンションフレーム中央下部、黄丸部分の入口ドアをペグダウン。
  6. ベンチレーターの位置3箇所にガイラインを貼り、紫丸位置でペグダウンして完成。強風時は、エクステンションフレーム及び本体から2本のガイラインを張って、グレーの丸の位置でまとめてペグダウンが必要。

設営にあたって通常のワンポールとの違いは、エクステンションフレームがあることくらいですかね。

デッドスペースを解消して広い空間を実現するこのテント一番の特徴であり、売りです。

コツもほぼ一緒で、最初の長方形を作るときに角が直角なきれいな形にすることにさえ気を付ければ、完成形も歪まず美しくなります。

長方形の4隅はビルディングテープがあるので簡単に作れますね。

▲出典:ゼインアーツ

あとは設営の際はジッパーを閉じておくことくらいですかね。開いたままだとテンションを掛けたときに形が崩れてしまいますからね。

これは全てのテントに言えることですが、撤収時はジッパーを必ず閉めてからしまいましょう。

特に迷うこともなく15分くらいで設営出来てしまうと思いますが、強風時は横着しないで必ず全てのガイラインを張るようにしましょう。

軽量かつ高強度な生地

75Dポリエステルリップ素材で、表面は一般的なフッ素加工ではなくシリコーン加工を採用。

▲出典:ゼインアーツ

これによって引裂強度が大幅に向上するのだそうです。シリコーンが生地に浸透することで接着剤のような役割を果たすんでしょうね。

そして裏面は防水のためポリウレタン加工されています。通常は透明であるポリウレタンですが着色する事によって遮光性を上げ、日差しの強い夏場でも快適に過ごせるような工夫がされています。

▲出典:ゼインアーツ

こうすることで防水と引裂強度の向上の両立を図っているそうで、非常に合理的ですね。

大開口部を作る3つのエクステンションフレーム

合理的なのは生地素材だけではありません。

例えば、エクステンションフレームが逆V字型なのは、単に設営の効率やデザイン性を重視しただけではなく、「アーチ型よりも強風による破損耐性に優れているから」という理由があります。

▲出典:ゼインアーツ

そして、大きな開口部が3つもあるのは単に風通しや見晴らしが良くなるだけではなく、「ワンポールテントはドーム型のテントよりも内部温度が上昇しやすい傾向にある」というデータに基づいた対応策として実装されているんです。

外観の美しさと機能性、安全性を追求しながらも大衆受けするプロダクトが作れるなんて、もはやテントという仮住まいのデザインに留まらず、建築家の域ですよね。

耐水圧は高ければいいというわけではない

耐水圧は1,500mmで、近年発売されている他のポリエステル素材のテントと比較すると低めに感じますが、これは加工時の熱による生地劣化を抑え、引裂強度を維持するためにあえてこの数値にとどめているとのこと。

ユーザーに分かりやすく高性能をアピールする場合、その性能に関する数値を向上させることが手っ取り早いですが、あえて「これで十分なんです」と示しているメーカーは意外と少ないですよね。

価格と性能のバランスが最適であるものを、その合理的理由を添えて提案してくれるブランドの存在は、特に初心者ユーザーにとってはありがたいものです。

付属品も必要十分

センターポールから3つのコーナーへ伸びるトライアングルハンガーにはランタンを掛けて使えます。ハンギングポイントも3箇所あるとのことで、広い室内になりますからこれはありがたいですよね。

▲出典:ゼインアーツ

また、リビングシートが標準で付属しています。本体は六角形ですが、あえて五角形にすることで土間ができて、靴や雨具など室内に入れたくない物を置いたりするのに便利です。

▲出典:ゼインアーツ

ゼクーMとの比較

Mサイズは最大6人まで収容可能で快適に過ごせる人数は4人まで。対してLサイズの方は10人程度のコミュニティーも余裕で収容できるという事です。

▲出典:ゼインアーツ

カンガルースタイルでのサイズ感

カンガルースタイルにした場合のサイズ感を3Dで比較してみました。インナーテントのサイズは幅210cm×奥行き180cm×高さ110cmで3人用という想定です。

※作成上の都合で長さの単位表示が「mm」になっていますが、正しくはもちろん「cm」です。

▲奥がMで手前がL。それぞれに3人用インナーテントを置いた場合のサイズ感の違い。

幅で1メートルほど違いますし高さは35cm違いますので、Lだとだいぶ余裕があります。

数学が苦手で、こう複雑な図形になると体積はどう計算していいのか分かりません。

が、辺の長さは1.2倍強になっていますし、マックのポテトでもMとLの差は歴然ですから、きっと過ごしやすいを超えて持て余すほどの空間が広がる事でしょう。

4人以上のファミリーキャンプに最適

CADでお絵描きして着色したら、美味しそうになってしまいました。

▲ゼクーLのサイズ。(※カッコ内はMの数値)

10人規模の大人数で集うシチュエーションをお持ちの方は少ないかもしれませんが、4人以上のファミリーキャンプがメインの方にはちょうどいいんじゃないかと思います。

4人で快適と謳っているMはシェルターとして使う分には申し分無いですが、ファミリーで3人用くらいのインナーテントを入れてしまうと、それほど中が広々というわけでもなくなってしまう印象です。

僕はゼクーは持っていませんが、所有しているサバティカルのモーニンググローリーと同等のサイズ感ですので、この認識は大体合っていると思います。

重量と価格

Mサイズでも塊感がありましたが、相撲でいえば大関から横綱に昇格して、より重量が増してどっしりとした印象です。

▲横綱級に大きくなって、更に要塞感が増した。

それでいて重量はMの11.5kg⇒Lで14kgとわずか2.5kgの増量で済んでいます。

お値段は98,780円(税込み)。Mサイズの方が84,480円(税込み)ですから、こちらはきっちり1.2倍という訳でもなく、近頃の大型シェルターの価格と比較しても良心的ですね。

ライバル?にあたるテントとの比較

ゼクーは唯一無二すぎて、例えばiPhone12のライバルがiPhone11であるように、ゼクーLのライバルはゼクーMしかないような気もするわけですが、一応収容人数が近いものを数点あげてみました。

サバティカル モーニンググローリーTC

コンセプトや形状が最も近いのは、やはり同じ方が設計したこれですかね。

▲大きな全面パネルが特徴的な、サバティカルのモーニンググローリーTC。

ご存知の方も多いと思いますが、ゼインアーツ代表の小杉氏はA&Fのオリジナルブランド「サバティカル」のデザイナーでもあります。

僕が持っているサバティカルのモーニンググローリーは、最大幅470cm×奥行440cm×高さ270cm。内部は大人4人がくつろげる空間で、重量は14.35kg。

こちらはTC幕で、ポリエステル製のゼクーLと同一目線で比較する事はできませんが、単純に収容人数と重量比でいえば、ゼクーLはより大きくて軽いという事になりますね。

▲サバティカルのTC幕モーニンググローリーのサイズ。

正面の大型パネルは最高部で180cmあり、背の高い人でも腰を曲げずに出入りできます。僕みたいな腰痛持ちにはありがたい。

このパネルは全面メッシュになりますので夏場でも虫にジャマされることなく涼しく過ごせますし、見晴らしも最高です。

さらに、入口左右下部の傾斜した部分に大きなベンチレーターがあるので、多少の雨でもこれらを解放しておけば通気性も抜群。

TC幕で遮光性があり結露にも強い。スカートも付いていて冬場の冷たい隙間風もシャットアウトできますので、通年キャンプをする方にとっては申し分ない相棒になります。

室内空間ですが、インナーテントを吊って荷物を置くと、前室でゆっくりくつろげるのは大人2人ほどですかね。僕は3人家族で犬一匹なのでちょうどいい感じです。

モーニンググローリーは床面積がLとMの中間くらいですが、ゼクーと違って後ろの方が傾斜してますので、居住性では劣ると思います。

▲背面中央もしくは両サイドを巻き上げ可能。フルクローズ時はご覧のとおり傾斜している。

ソロ〜3人くらいまでがちょうど良く、何よりデザイン性に優れ使い勝手もいいTC幕で、価格が43,780円(税込み)というのが最大の魅力です。

条件が一致する人には間違いなくオススメの一幕ですが、ゼインアーツ同様、常に品薄で在庫がないのが悩ましいところです。

スノーピーク スピアヘッド

国内における進化形ワンポールの先駆けといえばやっぱりこれでしょう。

2017年リリースということで、小杉氏も関わっていたのでしょうね。これが現在のゼクーやモーニンググローリーの基礎となっていることは言うまでもありません。

RPGのお城のような白くてデカい異形のこのテントが、発売当時話題になったことも記憶に新しいです。

Mサイズで幅590cm×奥行き500cm×高さ260cm。

Lサイズで680cm×600cm×280cmの大型シェルター。

シェルターというよりラスボスのいる本営感がみなぎっています。

インナーテントは三角形の角を切り落とした様な変形六角形。Mサイズで、幅365cm×奥行き315cm、室内高が260cmありますのでかなり解放的です。

もちろん純正品だけではなく、カンガルースタイルにもうってつけです。

気になるお値段ですが、Mが140,800円、Lにいたっては173,800円(いずれも税込み)でリビングシートも別売りと、価格もまた大型です。

更にこのシェルター同士をジッパーで連結できるなど、庶民はなかなか手の届かなそうなラグジュアリーなグランピング仕様も可能です。

ちなみに在庫はありますので、手の届く方は是非ご検討ください。

もっと詳しい情報が知りたい方は、下のリンクから公式サイトでご覧いただけます。

ハイランダー ポップアップワンポールテント フィンガル

これは何かの間違いかと思い何度も調べましたが、間違いなくポップアップテントの様です。

幅500cm×奥行き400cm×240cmという大空間を確保した、ポリエステル素材で耐水圧 2,500mmの高さを誇るポップアップ式ワンポールテントという新しい方向への進化形です。

それでいて収納すれば直径約80cmの円盤状になるポップアップテント。重量もわずか4.8kgと、小型テント並みです。

進化形ワンポールテントの傾向として、サブポールやエクステンションフレームを使用することで傾斜部を立ち上げ、内部のデッドスペースを無くそうというコンセプトが主流です。

しかし、こちらのテントはポップアップにすることで、居住空間の拡大に重要な要素である傾斜部の張り出しをフライシートと一体化したグラスファイバーのフレームに任せています。

余計なパーツは一切付けずに、ワンポールテントの本来の良さである設営の容易さを進化させながら、大型で大空間かつ、軽量で安価なテントを実現しています。

詳しい設営や撤収方法は、ナチュラムの動画でご覧ください。

▲ナチュラム公式に、設営・撤収動画があります。

オプションの吊り下げ式のインナーテントが2つまでつけられるという仕様。

インナーテントは最大幅250cmですが、フロアが奥に行くにつれて狭くなる台形型で、最小幅は190cm。奥行きは130cm。

ゆっくりというわけではありませんが1つあたり大人2人が寝られる大きさではあります。

しかし、専用品で自立せず、他に使い道が無いのであえて選ばなくていいかなと。

個人的には広い室内を快適に有効活用するには、以前ご紹介したワンタッチテントに代表される設営が容易な小型テントでのカンガルースタイルがいいかと思います。

正面入り口は大きく開口してフルメッシュにもなります。入口の対角にあたる本体真後ろにもフルメッシュになる窓があり、上部にはベンチレーターが3つ。スカートは無しで、通気性はかなり良さそうです。

入り口は120cm程度と低く、1箇所しかありません。

ポールが2本あれば入り口にキャノピーが立てられ、別売りのタープをカラビナで連結することも可能です。

色はグリーンとアイボリーの 2色展開。これだけ揃って希望小売価格はたったの19,980円(税込み)で、先ほどご紹介したスピアヘッドのリビングシートより安い!

さらにお値段はほとんど変わらず 、スカートを追加して冬場にも対応したモデルも発売されていました。

正直、値段なりの部分も随所にみられることと思いますが、それでも新コンセプトの意欲作で見た目もカッコいいこの商品が、わずか 2万円程度で手に入るという事実には驚嘆します。

大人数で手軽にキャンプを楽しみたい方々にとっての選択肢としては十分ありかな、と思います。

発売日と購入方法

発売日はゼインアーツ公式のアナウンスでは2021年6月予定となっています。

コロナ禍での発売となりますので店頭販売はおそらくせず、オンラインのみでの予約、もしくは抽選販売になると思われます。

現時点で、ゼクーLやオキトマ2の販売に関するアナウンスがされているのは下記2店舗です。

いつ情報が更新されてもいいように、ブックマークして日々更新をチェックしましょう。

YAMAP STORE

今後販売に関する情報は、「ゼインアーツ専用フォーム」に登録したユーザーにメールでお知らせする方式の様です。

メールアドレスと氏名を入力して、ゼクーLを含めたゼインアーツ取り扱い商品一覧の中からお知らせを希望するものにチェックを入れて登録する仕組みです。

グリーンハウス

こちらに関しては、オンラインストアでの販売を告知しています。具体的な事は決まり次第随時お知らせというスタイルですので、手に入れたい方は注視していてください。

ゼインアーツSHOP LIST

A&Fなど、他の代理店での販売もあるかと思いますが、各店舗における販売に関する情報はゼインアーツ公式にあるSHOP LISTにて、お住まいの地域の近くにある取扱店舗の公式Webサイトの情報をこまめにチェックするか、直接店舗にご確認ください。

また、当サイトでも新情報が入り次第、随時お知らせ致します。

まとめ

新興勢力でありながら、今現在国内で最も勢いのあるアウトドアブランドの一つであると言っても異論は出ないであろうゼインアーツですが、まだまだ小さく若い会社であることもまた事実です。

コンスタントに新商品リリースしてくれるのは、キャンパーとして素直にうれしいことではありますが、その苛烈な人気ゆえに手に入りづらい状況が続いていますよね。

抽選販売の連続落選を尻目に、転売が横行していることについて辟易としている方も多いと思います。それに輪をかけてこのコロナ禍で、商品の生産・供給体制にも少なからず影響が出ているでしょうし、こうした状況は残念ながらまだしばらく続きそうです。

多少時間は掛かっても確実に必要な人の手に届くように、受注生産というのは難しいものなのでしょうか?

でもまぁ受注生産にしろ、その需要が供給可能量を大幅に上回る現状では意味が無いんでしょうね。

「機能美ではなく、機能と美しさの両立」を目指すこのメーカーにとって、クオリティを下げてまで大量生産するつもりも全くないでしょうし。

やはり挫けずに何度も抽選にチャレンジするか、もしくはメーカーにお金は落ちませんが、時間を買うつもりで割り切ってメルカリで購入するしか、現状早期に手に入れる方法は無いですもんね。

僕は今回の新作は特に購入予定はありませんが、争奪戦に挑まれる方々のご武運をお祈りいたします。

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました