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冬キャンプはつらいよ!寒さ対策と安全に行うための必需品!

How to

厳冬期。


プロフィールにあるとおり、僕は雪国に住んでいます。昨年の冬は暖冬で雪も全く降りませんでした。今年はそのツケが回ってきたのか昨年も分も降っている…いや、3年分くらい一気に降っていて、記録的な豪雪となっています。


それは現在進行形でして、先週末は少し緩んだものの今週はまた真冬日が来る予報。雪国に生まれ育った人間は寒さに強いかといえばそれはまた別問題で、毎週天気予報を見てはまだ気配のない春を待ち焦がれています。


こうした中、雪中キャンプを楽しむ人もいます。冬キャンプ自体は否定しませんが、初心者が中途半端な知識でやるものではありません。


今回は冬キャンプをおすすめしない理由を、雪国在住目線で書いていきたいと思います。

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とにかく寒い

雪がなくても寒い

雪中とまではいかなくても昨今のキャンプブームやYouTuberの動画の影響か、冬のキャンプに出かける人も増えているようです。

ちなみに僕は12月以降の雪中キャンプはしません。多くの人がそうであるように、僕がキャンプに求めるのは「非日常」ですが、日常でうんざりするほど雪に埋もれているのであえて雪の中でのキャンプをしようという気になれないからです。

▲近所の交差点のカーブミラーが埋まっている。


秋冬のキャンプは夏ほど人も虫もいませんし、澄んだ空気のおかげで星空も綺麗だし、正しい知識を持って臨みさえすれば快適で優雅な時間を過ごすことができます。しかし決して安易な気持ちと装備で行ってはいけません。


平地で雪がなくても11月下旬ともなれば夜はかなり寒いです。「雪もないし晴れてればそうでもないだろう」というのは誤解です。

放射冷却の影響

秋晴れのいくぶん気温が高い日などは、今日は絶好のキャンプ日和!と思って出かけますよね?そんな時ほど放射冷却によって夜間の冷え込みが厳しくなります。

暖かい日中は予想だにしなかった寒さが夜になって訪れるのです。

地球は太陽によって絶えず暖められていますが、同時に赤外線を放射し続けています。この放射によって気温のバランスが保たれていますが、当然ながら夜は太陽の恩恵を被れないまま地球は熱を放射し続けます。


曇り空であれば雲がフタとなって宇宙へ逃げる放射熱を地球にとどめてくれるのですが、晴れているとそうはいきません。これが放射冷却の原理です。


氷点下まで行かなくても、気温が1桁台というのは予想以上にこたえます。僕は特に寒がりですが、普通の人でも6℃を下回るとダウンを着たり焚き火をしていても寒いと感じるはずです。

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テント内でのストーブの使用は危険

テント内は基本的に火気厳禁

テントメーカーのほとんどは、テント内では火気厳禁としています。そうはいってもテント内で暖房器具を使う人は数多くいます。ガスヒーターや石油ストーブに薪ストーブのインストール。


自己責任という言われ方をしますが、基本的にはどれもやってはいけません。一部薪ストーブの煙突を出す穴が設けられている設計のテントがありますが、そのラインナップはピンキリです。

基本的に初心者は単独で購入・使用せず、経験者、有識者の指導のもとで選び、使用するべきと思います。

サイレントキラー 一酸化炭素中毒

一酸化炭素は石油や炭、練炭、ガスなどが不完全燃焼を起こすことによって発生する人体にとって著しく有毒なガスです。比重は空気と同程度で、色も臭いもありませんので危険を察知することはできません。(※参考:一般社団法人日本ガス石油機器工業会


2019年、米国オハイオ州の民家で一家四人と飼い犬3匹が亡くなる事故がありました。原因は一酸化炭素中毒で、この家族と数日前に会った知人によると一家は原因不明の体調不良に悩まされていたそうです。

当事者が原因に全く気づかないまま死にいたる。これがサイレントキラーと呼ばれる所以です。


事故発覚当日、一家と連絡が取れないことを不審に思った親族が警察に通報したことによって発覚しましたが、屋内は機械でも探知不能なほどの濃度の一酸化炭素が充満し、警察も中に入れず、換気に1時間半を要したそうです。

国内での一酸化炭素中毒による事故例

日本でも2020年夏に北海道のキャンプ場でテント内で炭を使った家族が中毒になり、幸い大事には至りませんでしたが4人が搬送されています。冬の暖房に限った話ではないのです。


また、最近では2021年1月にかも猟に出かけた男性3人がテント内での石油ストーブ使用が原因で全員亡くなるという痛ましい事故が起こりました。

複数人居れば安全だというわけでもないのです。


一酸化炭素は体内に入ると血液中のヘモグロビンと強く結合し、その結果血液による酸素運搬を阻害し、頭痛、吐き気、めまいなどの風邪によく似た症状を引き起こすほか、最悪の場合前述のように死に至る場合や重篤な障害を負うケースもあります。


もう一例、2ルームテントの入口部を跳ね上げ、その下で炭火調理をした後に奥のテントに入った瞬間に頭痛を訴え、意識を失ったというケースもあります。炭火を使用した場所はほぼ屋外であったにもかかわらず、奥のテント内に一酸化炭素が流れ充満したということです。

この時中毒になったのは子供で、親がすぐに外に出して声を掛けて数分後に意識を取り戻したらしいですが、ソロキャンプだったらとか、家族全員が気を失ったらと考えるとゾッとします。

火器を使う際は一酸化炭素チェッカーを

かなり危険であることはご理解頂けたかと思いますが、どうしても調理や暖房でテント内で火気を使用したい場合は、一酸化炭素チェッカーを忘れずに準備してください。

ただしメーカーの注意書きにも必ずあるとおり、テント内での火気使用を助長するものではありませんし、安全を保障するものでもありません。

たとえアラームが鳴っても一瞬で気を失ってしまえばおしまいですので、くれぐれも過信と油断は禁物です。


かなりくどくなりましたが、あまりにも安直に考えている人が多すぎると感じますので、警鐘を鳴らす意味でも書いてみました。決して脅しているわけではありません。しかし、実際命に関わることですので、気にしすぎくらいがちょうどいいと思うのです。

冬キャンプを快適に過ごすには?

冬キャンプで寝るときの寒さ対策

外で焚き火をして温まっていても、いざ寝るときになると暖房をつけっぱなしという訳にはいきません。

冬用シュラフ

3シーズン用のシュラフでは太刀打ちできませんので、冬用のシュラフの用意が必要です。選ぶ際は頭まですっぽり覆うマミー型にしましょう。

僕は11月のキャンプにはSoomloomマミー型ダウン650FP寝袋 (羽毛量1200g)を使っています。

スペック表記は−15℃〜0℃対応になっています。これで−1℃までは快適に眠れた実績があります。−15℃はさすがにどうかと思いますが、僕の体感ではもう少し寒くてもいけそうでした。

サイズによってはAmazon在庫切れの場合もありますが、価格も安く性能はそれなりにありますので、見つけたら買っても損はないと思います。

また、寝る際の服装ですが、羽毛シュラフは人体の発熱を利用しそれを外部に逃さないようにして保温しているので、極端な厚着はかえって逆効果です。肌着にトレーナーやフリースなどを着て寝るのがベストです。

それでも寒い時のインナーシュラフ

それでも寒い時のためにインナーシュラフを用意するのもいいです。僕は春や秋口にはコンフォート温度5℃、リミット温度0℃のシートゥーサミットのトラベラーTrIIを愛用しています。

一度これを外気温0℃のキャンプで使用しましたが、さすがに厳しかったです。しかしインナーシュラフを重ねることでことなきを得た経験もあります。

薄くて頼りない見た目ですが、重ね使いで保温効果を発揮します。夏の蒸し暑い夜も単体で使えますし、安く手に入りますので持っておいて損はありません。

湯たんぽ

寒がりな人は、更に湯たんぽを装備しておくと安心です。じんわりと暖かくて朝方まで快適な温度はキープできますのでおすすめですよ。

また、お金をかけたくないのであれば、かなりかさばりますが自宅の羽毛布団を持っていくのも一つの手です。

底冷え対策をしよう

先ほどの放射冷却の説明でもあったように、地熱が奪われるわけですから底冷え対策が必要になります。

グランドシート

グランドシートは必須です。「NASAが開発した多目的シート」であるグラバーのオールウェザーブランケットは、テントの中にも外にも敷けます。

また、ブランケットとして羽織って冷気を防いだり、ハトメが付いているので小さいですがタープとしても利用可能と、名前どおり多機能でオススメです。

R値の高いスリーピングマット

グランドシートを敷くのはもちろんのこと、スリーピングマットにも気をつかいましょう。選ぶ際はスペック表のR値に注目。0℃近い寒さの時はR値3.2以上のものを選んだほうが無難です。

僕が愛用しているサーマレストのネオエアーXライトはR値4.2で厚さが6.4cmで、断熱性能と寝心地が良いのでおすすめです。

ちなみに、R値は断熱性能を数値化したものであって、高いほどフカフカで暖かいというわけではありません。

オールシーズン使える万能選手で、もし寒ければ他の安いマットやコットとの併用もいいですよ。

コットも併用

コットはハイ・ローの2パターンで使えるものがオススメです。

高くすればより地面より遠くなって底冷えの影響も受けづらくなる上に、ベンチにもなりますので、僕はもっぱらハイコットとして使用しています。

テント内の結露

結露はテント内部と外気の温度差によって発生します。原因を断つことと、発生した場合の対策を覚えておけば快適に過ごせます。以下は代表的な対策例です。

  • テント内外の温度差をできるだけ無くすため、まめに換気を行う。
  • サーキュレーターでテント内の空気を循環させる。
  • ダブルウォールのテントを使用する。
  • 吸水性の高いタオルを使って拭き取る。
  • なるべく日当たりの良い場所にテントを設営して乾燥を促す。
  • シュラフが濡れるのを防ぐためにシュラフカバーを使用する。

今はポリエステルとコットンの混紡で通気性と保温性を両立させたTC素材が人気です。僕が通年使用しているテントの一つはサバティカルのモーニンググローリーTCです。

両サイドと上方に容易に開閉できるベンチレーションがあり、吊り下げ式のインナーも取り付け可能。スカートも付いていて足元からの冷気の侵入を防ぎ、更にベル型とティピー型の融合という形状から雪も積もりにくい、冬キャンプにもうってつけのテントです。

▲オールシーズン使えるモーニンググローリーTC

しかし、いかなる対策をしても結露を100%防ぐことはできませんので、快適さを少しでも確保するために、予防と対策をしっかりと行いましょう。

シュラフカバー

就寝中の結露発生に備えて、シュラフカバーがあると安心です。SOLのエスケープヴィヴィはインナーとしても使えますし、コンパクトで災害時の備えとしてもも最適です。

マイクロファイバータオル

そして、拭き取り用のタオルは忘れずに!

結露対策だけではなく食器拭きや、ご家庭でテレビ画面、PCキーボード掃除に使えるほか、床掃除用のフローリングワイパーにも取付可能な、吸水性の高いマイクロファイバータオルがオススメです。

ガスの火がつかない

コスパの良さから家庭用のCB缶を熱源として使用している方も多いと思いますが、気温1桁台の冬の朝方などは火がつかなくなります。そもそも家の中で使うことを想定して作られていますので当然と言えば当然です。

アウトドア用のOD缶

冬場はOD缶、かつプリムスやSOTOなどのアウトドアメーカーで出している低温時の使用に適した種類のガスが充填されているハイパワー、ギガパワータイプを使用しましょう。

アウトドア用のCB缶

CB缶でもSOTOからハイパワータイプ缶が出ていますので、こちらでも大丈夫です。

爆発など重大な事故につながる可能性がありますので、間違ってもストーブで冷えたガス缶を温めるのはやめてください。

また、ガスの方は良くても着火装置がうまくスパークしてくれない場合もありますので、ファイヤースターターを装備しておくと更に安心です。

あまり大きくても邪魔になるだけなので、100均で売っている様なもので十分だと思います。

冬キャンプの必需品まとめ

これまでご紹介した品々をまとめると、下記リストになります。

  • 冬キャンプ実行時の気温に適応したシュラフ。
  • インナーシュラフや湯たんぽ。
  • 結露によるシュラフの濡れを防止するためのシュラフカバー。
  • ダブルウォールで通気性と保温性のバランスが良いテント。
  • R値の高いマット。グランドシートやブランケット。
  • 低温時に使用可能な種類の燃料。
  • 一酸化炭素チェッカー。

これに加えて、日中気温が高いうちに設営やアクティビティで汗をかいたままでは気温の低下につれて輪をかけて体温が奪われてしまいますので、肌着の着替えも多めに。

また、だいたい冷えは足もとからくるので、テントシューズなんかもあれば幸せになれます。

いずれ夏場のキャンプの延長というわけにはいかず、持ち物も増えお金もかかります。ですが一つ一つが無いと困る重要なアイテムになりますので準備は怠らずに、過剰装備と思うくらいがちょうどいいです。

まずは電源サイトから始めてみよう

初心者はセラミックヒーターや電気毛布など、比較的安全な暖房機器が使用可能な電源サイトを選んで実際の体感温度を試してみるのが良いと思います。

セラミックヒーター

電気毛布

温泉に隣接したキャンプ場を利用して寝る前に体をほかほかにするのもいいでしょう。

僕は11月に家族と行く時は必ず電源サイトを使っています。ソロや友人と行く場合は温泉があるところをチョイスしています。というか温泉が目的みたいなところもありますので、こちらは季節関係ないですけどね。

あとがき

いかがでしたでしょうか?キャンプを始めた頃は皆、現実離れしたエクストリームな環境に憧れるものです。僕もそうでしたし、無知からくる無理をしたことが何度かあります。

自己責任と言えば聞こえはいいですが、現場で困るような装備で出かけるのはマナー違反ですし、なにより危険です。

また、困っている人がいたら助けてあげたいと思うのが人情ですが、自分自身に余裕がないと人は助けられませんので、装具を揃えてキャリアを積むことが必要になります。

冒頭に申し上げたとおり、僕は12月以降はキャンプをしませんが、決して冬キャンプ自体を否定しているわけではありませんし、知識やお金の面で折り合いがついたら始めるかもしれません。

ただ、「面白そうだからやってみよう」というノリだけ敢行するのはやめましょうという注意喚起も必要と思い、記事にしてみました。

有意義な余暇の過ごし方として人気のキャンプですが、くれぐれも無理をせず安全に楽しく!をお互い心がけましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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