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キャンプ用ガスバーナー使い方の注意事項!PSLPGマーク〜使用済ガス缶の処分方法まで。

How to

「いらすとや」の引き出しの多さに驚きを隠せないKですみなさんこんばんは。

昨日Amazonさんからこの様なメールが届きました。

ガストーチバーナーによる火災が増えている様で、東京消防庁から注意喚起が出ているという内容でした。

注意喚起の内容は、下記リンク先にあるとおりです。

遡っても僕はガストーチを買った覚えはありませんが、「過去一定期間内に関連する燃焼機器等を購入した方へ」という事で、それなら心当たりは多数あります。

シングルバーナーをいくつか買っていますからね。

ガストーチもバーナーも簡単に入手できて、特に説明書を読まなくても直感的に使えちゃいますけど、正しく使わないと思わぬ事故を招く場合があります。

特にこれから暑くなる季節は「ガス缶そのもの」の取り扱いにも注意が必要です。

今回はキャンプ用ガス燃焼機器の取り扱いにおける注意事項についてのお話。

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PSLPGマークがついてるバーナー持ってる?

国内でガスバーナーを販売する際は、その安全性を検査する第三者機関である、JIA(一般財団法人 日本ガス機器検査協会)が行う適合性検査に合格する必要がある、という事をストームクッカーガス化の記事で書きました。

ちなみに、適合性検査の合格品にはこの様なマークが付いています。

▲検査をパスしたガス燃焼器具にはこのマークの付いたタグが付いている。

世界一厳しいと言われている検査をパスしているわけで、マークの付いているこれらのガス燃焼器具は世界一安全であるといえます。

認定機関お墨付きの商品を正しく使用しているにも関わらず事故が発生したとなれば、その責任を負うのは開発したメーカーと、それを検査し販売を許可した認定機関になるわけです。

また、仮に万が一が起こってしまったとしても、その損害はメーカー及び認定機関によって補償され、使用者が咎められる事はないのです。

このように、PSLPGマークの付いた商品には安全と安心が同梱されているわけですね。

しかしこれは、あくまでも「正しく使用されていれば」の話です。

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ガス燃焼器具の使用上の注意

現状Amazon等の通販サイトではたくさんの外国製バーナーが販売されており、それらはJIAの審査を受けていないので危険であるという言われ方をする場合があります。

中国アウトドアブランドの信頼性については、こちらの記事で詳しく書いていますので、ご参考までにどうぞ。

どこの国で作られた物であっても、それが「ガス燃焼器具」であることに変わりはなく、たとえMade in Japanであっても使用法に誤りがあれば危険を招きます。

使用する際には、例えばこんな点に注意が必要です。

①CB缶を設置する向きに注意する

CB缶を使用するバーナーは、写真の様に赤丸で囲んだ切り込みの部分を上にして使うか、立てて使う必要があります。

▲切り込みが上に来ているか確認しよう。

これにはちゃんと理由があります。

CB缶の断面は下図の様になっていて、缶内で気化したガスを使用することで正しく燃焼される仕組みです。

▲燃焼には気化したガスを使う。

図のように切り込みがある向きにL型のパイプがあるので、パイプの先が液面から出ている状態でセットされ、気化したガスを燃焼器具に供給できるんです。

この向きを間違えると液体のガス(生ガス)が出てしまいます。

生ガスは引火すると赤く大きな火が上がって危険ですので、CB缶は正しい向きで使用する必要があります。

▲出典:ユニフレーム

海外製品にはどういった向きでもとりあえずねじ込めばCB缶がセットできてしまう物が存在し、そのせいで大きな火があがって危険な目に遭うことも多いのです。

中華バーナーは火が大きく出たりして安定しない!、不良品レベルで危険!というレビューの一部は、メーカー側の消費者への配慮の無さと、使用者の無知が原因であると言えます。

SOTOのST−310に代表される日本製のCB缶一体型バーナーや、家庭用のカセットコンロは切り込みが上に来ない向きではセットできない構造になっています。

極端に斜めにして使うなど明らかにおかしな使用法でなければ、知識が無くても危険に晒される事はないというわけです。

②ガス缶の取り扱いに注意する

高温の密室に長時間放置は厳禁!

CB缶でもOD缶でも、ガス缶を炎天下の車中に長時間放置するのは危険であるという認識をお持ちの方は多いと思います。

ガスバーナー用の缶に限らず、消臭や制汗用のスプレー缶は温度上昇によって内圧が上がり、最悪の場合爆発し、破裂します。

ガス缶に「40℃以上になる車等の中に放置しない」との注意書きがあるのはこの為です。

ちなみにガス缶の底が凹んでいるのは内圧に耐えるためで、あえてあの様な構造になっています。

関連した事故で言えば、テント内でストーブの近くに置いていたガスボンベが爆発した事故が記憶に新しいですね。

このケースでは当事者の軽い怪我だけで済んだのが不幸中の幸いでした。

ファンヒーターの前にガス缶を置いた実験映像では、わずか10分程で大爆発していましたので、十分に注意が必要です。

輻射熱にも注意!

バーナーの炎によってクッカーを加熱して調理を行いますが、この時クッカーに反射した熱がバーナー方向に返ってきます。

これは輻射熱と呼ばれ、ガス缶加熱の原因になります。

▲バーナーの熱が反射してガス缶を加熱する。

先ほどのストーブでの加熱と同じ理由で、輻射熱により過度にガス缶が加熱されるとガス缶の破裂が起きる恐れがあります。

特にOD缶一体型のバーナーは熱源とガス缶の位置が近いので、輻射熱によるリスクも大きくなります。

鉄板を使った焼肉や、長時間の煮込み料理などに分離型のバーナーが推奨されるのはこの為です。

▲分離型だとガス缶は輻射熱の影響を受けない。

家庭用のカセットコンロも熱源の真下を避けてガス缶が配置されていますし、遮熱板もありますよね。

また、OD缶一体型バーナー使用時には、耐風性向上のためにウインドスクリーンを使用したり、五徳の安定性を増す為にバーナーパッドを利用したりする事も多いかと思いますが、ここまでガス缶の周囲をガッチリ囲むと、輻射熱によるリスクも高まります。

実際この状況で爆発した動画もYouTubeに上がってましたのでご参考までに埋め込んでおきます。

こちらの方は30分程度使用していたとの事ですが、この映像だとガス缶の周囲を密閉し過ぎですね。

根本的にこの形態では湯沸かしメインにして、本格的な調理は分離型バーナーで行った方が無難です。

ウインドスクリーンを使うとすれば、オプティマス製のOD缶に直接取り付け可能な物にする事で風をガードしながら輻射熱を軽減できます。

③一酸化炭素中毒に注意する

一酸化炭素中毒に関しては、ガス燃焼器具の不具合というよりは使用方法に起因する場合が多いので、検査をパスしたバーナーを使用しているから安全というわけではありません。

ガスの正常な燃焼には十分な量の酸素が必要ですが、テント内の様な密閉された風通しの悪い環境での使用などにより酸素が不足して不完全燃焼を起こすと、人体にとって著しく有害な一酸化炭素が発生します。

一酸化炭素自体は無味無臭無色で、中毒の初期症状は風邪によく似た症状が出ることから気付かれにくいのがやっかいなところ。

当事者が知らぬ間に重篤化したり、原因に全く気付かないまま死に至る事さえあり、サイレントキラーと呼ばれています。

日本ガス石油機器工業会のサイトで、濃度別の中毒症状について詳しく掲載されています。

また、以前書いた冬キャンプノウハウ記事内で、海外や国内での中毒事故の事例を紹介していますので、参考までにご覧ください。

テント内での火器の使用は推奨しませんが、雨天時の調理や暖を取りたい場合など、やむを得ない場面も出てくるかと思います。

そんな時は一酸化炭素チェッカーの使用をお忘れなく。

ただ、アラームが鳴っても動けなかったらおしまいで、あとは周囲の人が気付いてくれる事を祈るしかありません。

また、極めて毒性が強いガスですから救助者をも巻き込んでしまう事態に発展しかねませんので、換気には細心の注意を払って安全に使用しましょう。

④使用済ガス缶の処分法に注意する

使用済のガス缶は、みなさんどうされているでしょうか?

安全な場所でガスを出し切ったあと、「穴を開けて」⇒「燃えないごみ」へで統一されていると思っていましたが、処分の方法は各都道府県自治体によって異なる様です。

Googleで「使用済ガス缶 穴」で検索して上位表示された結果を一部まとめました。

自治体によって異なるガス缶処分方法
  • 新潟県上越市⇒穴を開けて燃やせないごみへ
  • 愛知県豊明市⇒穴を開けないで資源ごみへ(※燃えないごみに絶対入れない)
  • 山形県山形市⇒穴を開けないで透明な袋に入れて月1回の指定日に
  • 北海道見附市⇒穴を開けて資源ごみへ
  • 岡山県井原市⇒穴を開けて資源ごみへ
  • 秋田県秋田市⇒穴を開けずに空きびん回収日に備え付けの緑のかごに入れる(※飲料などの空缶と一緒に入れない)

僕の自治体は穴を開けずにとの指示で、知らなかった僕はその通りにできていませんでした。

また、燃えないごみだったり、資源ごみだったりと分別も自治体によって違うようです。

みなさんもお住まいの地域のルールを調べてみてください。

穴開けが必要な場合は、安全かつ簡単に作業が行える↓の様な専用工具の使用をお勧めします。

×穴を開けるのが悪い→○穴開け作業をする場所が悪い

「穴開けせずに」を採用する自治体が増えてきた背景には、缶の穴開け作業中に残ったガスが原因となる火災事故が全国各地で繰り返し発生したことが原因としてあります。

2018年に北海道札幌市で起きたアパマンガス爆発事故は全国ニュースにもなりましたね。

この事故の概要は、「部屋の除菌消臭サービスに関する不正を隠蔽する目的で、未使用の消臭剤スプレー100缶以上を処分するために室内で噴出作業を行い、手洗いをする際に給湯器をつけたら部屋に充満していた可燃性ガスに引火して大爆発」というものでした。

この一件以前から環境省は、「穴開けせずに廃棄が望ましい」としてきましたが、事故以来、これを更に周知徹底していく方針を示しています。

しかし、「穴は開けなくてもいい」けど「充填物は出し切れ」という環境省のガイドラインは、根本的に焦点がずれていて、解決策になっていない気がします。

充填物の「出し方」の問題じゃなくて、「ガスを出しちゃいけない場所」を教えてあげたほうが事故は減ると思いますけどね。

意地悪な切り取り方をすれば、この事故で当事者は環境省のガイドラインどおり、「缶に穴を開けずに充填物を噴霧して出し切っている」のです。

実際当事者は法廷で、給湯器で火を使うという認識はなかったと発言しています。

本数が本数ですし、悪事を働いているのは事実なので庇うことはできませんが、少なくとも爆発させる意図は無かったわけです。

ライターは火花が目の前で出るので危ない気がしますけど、キッチンやお風呂の給湯器が着火装置を内蔵している事を知らない人のように、何がきっかけで引火するのかを知らない人が悪意なく事故を起こすのです。

とにかく、ガス缶の中身を出す際は可燃性ガスが充満する密室を避け、周囲に引火物の無い屋外で十分注意して行い、処理後は各自治体の指示に従って適切に処分しましょう。

あとがき

いかがでしたでしょうか?

決まり事の背景には必ずそうなった理由や原因が存在しますが、物事の本質を正しく捉えていないとせっかくのルールも無意味になってしまいます。

自分の使う道具ですから、「こう扱えと言われているから」だけで済ませずに、何故そうしないと危険なのか?という所に興味関心を持って調べる癖をつけましょう。

危険を無自覚で、周囲に配慮が足りない人のせいで事故は起き、規制が厳しくなっていきますからね。

理由が分かれば、機器をより安全に使えるのはもちろん、状況に応じた臨機応変な対応が可能になりますし、構造を知れば物選びの際の着眼点も変わってきます。

注意深く観察して、疑問点を深掘りすることで、慧眼の持ち主になれるというわけです。

次回は僕が所有しているガスバーナーのレビュー記事でも書いてみようと思っています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

それではまた、次の記事でお会いしましょう!

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