こんにちわ、K(@Twitterはやってません)です!
冒頭の挨拶を、某人気アウトドアブロガー様風に決めてみたKですみなさんこんばんは。
突然ですが、皆さんはテントをいくつお持ちですか?
キャンプを始めた頃の僕は、複数のテントを持ってる人っていうのは、奇人ただのテントコレクターだと思ってました。
でも、ある程度経験値がたまってくると必然的にやりたい事も増えて、そうやって趣味の裾野が広がって行くとやっぱり1つじゃ済まなくなるんですよね。
今現在の僕はバックパックに収まる軽量コンパクトな登山用テントに興味津々です。
今回は登山完全素人である僕の「登山用テント選び」について記事にしましたので、どうぞお付き合いください。
キャンプの次のステージは?
本格的にキャンプをする様になってから丸2年。ようやく自分のキャンプスタイルが確立されてきた感があります。
もっとも食って飲んで寝るだけで、自宅のリビングと寝室で行っている日常行為をそのまま屋外に持って行っただけなんですけどね。
もともと料理が好きなので、最高に贅沢な時間の過ごし方だと思っていますし楽しめてはいるのですが、毎回ツマミを作って酒を飲むだけでは少々物足りなくなってきたのもまた事実。
自転車や釣りにカヤックなど、キャンプに付随して楽しめるアクティビティは沢山あるわけですが、僕が長いこと興味を持ちつつも後回しにしてきたのが登山。
高校時代、山岳部に所属していた時期もあったよなぁとか、そういえば親父も僕くらいの歳の頃にはよく山に出掛けてたっけ、などと回想。
山に想いを馳せるに至る、必然性を感じました。
思い立ったが吉日で、早速今の自分が登れそうな山を調べて同時に登山用テント選びに入ります。。。
。。。というのが通常の流れだと思いますが、何事も形から入る僕は順番が逆で「まずテントありき」です。
きっかけは、とあるテントを目にしてしまった事からでした。
赤いテントに首ったけ!
最近「THE FREE SPIRITS -自由之魂-」というテントブランド名を目にする機会が増えてきましたね。
四半世紀に渡ってテントデザインを手がけてきた中国のデザイナー王吉剛(ワン ジガン)氏が、世界に打って出るべく2011年に設立したテントブランドです。
氏は独立にあたって、自らがデザインしたテントを生産してくれる工場を探して中国国内を訪ね歩くも、納得の行くクオリティを出せる工場には出会えなかったそうです。
ものづくりに妥協を許さないワン氏は最終的に自社工場を構える事を決意。
現在はその工場で生地の特性を知り尽くした氏がデザインするテントを、ベテラン縫製士が品質を最優先して作っているという事です。
公式サイトは、ピンと生地が張った秀麗なテント画像で溢れています。
そんなこだわりのテント群の中で、僕が心を惹かれたのはアイキャッチ画像にも使用したこちら。
真っ赤なフライシートと美しい流線形の張り姿が特徴的な、パンゴリン2.0というテントです。
ちなみに「パンゴリン」(和名=センザンコウ)というのはアルマジロの様な動物のことで、テントの形状がこの動物の流線型のフォルムに似ていることに由来します。
ワン氏がセンザンコウをイメージして作ったのか、出来たものがたまたまセンザンコウに似ていたから付けた名前なのかは分かりませんが、ひとつ確かなのは、この動物が乱獲により絶滅危惧種指定である事です。
パンゴリン2.0は赤いカラーですので、Apple製品の(PRODUCT)REDの様に、売上金の一部がセンザンコウの乱獲を阻止するためのプログラムに寄付されるような仕組みを、業界に先駆けて取り入れてみたら話題になるかも??なんて思ってみたり。
嘘か誠か、アウトドア業界は思ったより儲からないと聞いた事がありますので、素人が無責任に夢物語を語っていると、業界の内情も知らないくせに勝手な事言うな!って言われちゃいますね。
もしくは、僕が知らないだけで既にどこかでそんな取り組みが行われているかも知れませんが。
閑話休題、僕がこのテントに出会ったのは2月の終わり頃。ちょうど犬連れ時短キャンプ用のテントを探していた時でした。
当時は何故かキャノピーに固執していて、「キャノピー テント 軽量」のキーワードで画像検索した結果、まずモビガーデンのLIGHT KNIGHTを発見し、その流れでパンゴリンに辿り着きました。
このキャノピーのギミックもまた、秀逸です。ダブルジッパーの前室パネルを左右両端から開けた後、ポールで跳ね上げている様です。
因みにこちら↓がLIGHT KNIGHTです。
興味が無い人からすれば、色が違うだけでどちらも同じに見えますよね(笑)
形状はパンゴリン2.0とほぼ同じで、先ほどのキャノピーのギミックも付いています。
モビガーデンは価格の割に高品質で、信頼のおける中華テントメーカーとして認知されていますし、LIGHT KNIGHTシリーズ2人用のラインナップ一つ取っても、これだけの種類があります。
どれも基本形状は同じですが、用途に応じてバリエーションが豊富です。
購入される方は、注文確定前に本当に自分が欲しいモデルを選択しているかをよくチェックしてくださいね!
本国仕様が最もパンゴリン2.0に近い存在で、その形状や重量に大きな差異はありません。
それでいてパンゴリン2.0の販売価格32,780円に対してLIGHT KNIGHTは17,900円と、半額とまではいきませんが、およそそれに近い価格で入手できます。
居住スペースよりも軽さを求めるなら1人用も選択肢に加えられ、その場合はもっと安価(14,900円)になります。
(※価格はいずれも税込みで、2021年5月現在のものです。)
以上の事から、お得なLIGHT KNIGHTで決まりです!。。。とはならない僕です。
何故だか分かりますか?
赤く無いからです。
LIGHT KNIGHTにも近い色でオレンジがありますが、パンゴリンを見てください。
ほら。
ほらほら。
目の覚めるような鮮やかでしっかりとした赤で、超カッコいいですよね?
それにチラッと見せてるインナーボトムの黒とか、最高にクールじゃないですか?
そして、インナー正面パネルには大胆に黄色が使われてます。
フライ、インナーとも生地の端にさりげなくある、印章の様な「自由之魂ロゴ」の位置と色、大きさのバランスに至るまで全て計算し尽くされています。
赤と黄色という派手派手な原色がメインにもかかわらず何故かうるさくは無く、差し色としてポイントで黒を使うことで全体が引き締まって見えます。
このカラーリングどこかで見覚えがあると思ったら、リーボックのハイテクスニーカー、インスタポンプ フューリーのファーストカラーであるシトロンですね。
僕も四半世紀近く前に履いていました。
ワン氏がテントデザインを始めた頃の流行なんですね。僕もずいぶん歳を取ったものです。
このスニーカーは、その斬新すぎるビビットなカラーと近未来的な外観に当時のマーケティング部が販売に消極的だったそうですが、蓋を開けてみれば空前の大ヒット。
「この世にまだ類を見ない、唯一無二のプロダクトを産み出したデザイナーの熱意の結晶である」と称賛されました。
ファッションアイテムとしてのスニーカーと違って、機能面を軽視できないテントですので並べて語るのもおかしな話ですが、「デザイナーの熱意の結晶」という点に関しては共通するものがあると思います。
アウトドア関連メディアの方がワン氏にインタビューする機会があれば、このスニーカーにインスパイアされたかどうか、是非聞いてみて頂きたいですね。
全く違っていて、こっちの方が元ネタだったらむせび泣きます。
テント選びで迷ったら、ゴーストの囁きに従え!
はいこれ1番大事ですね。
テント、というか何を選ぶにしても最終的にはこれです。
「断捨離」ってありますよね?不必要なものは思い切って捨ててしまって、身軽に生きようというアレです。
僕も含め、キャンプを趣味にしている方々は収集癖に取り憑かれ、それとは真逆の人生を生きることになりますので理解できない概念ではありますが、一つだけ共感できることがあります。
それは、「迷ったら、ときめく物を残せ」というポリシーです。
何を選ぶにしても、人それぞれの感性でなぜか気になってしまう物、見ているだけで心豊かになるものがあるはずです。
スペックや価格から考慮すると明らかに「あっち」の方がいいのに、論理的には説明できない何かが僕に「こっち」を選べと囁く。
そこには正解も不正解も無く、あなた自身の価値観や美的感覚が織りなす魂(=ゴースト)がそれを選んでいると言うことですから、素直にそれに従いましょう。
何故ならあなたは、それに「ときめいている」からです。
今の僕は、間違いなくパンゴリン2.0にときめいている実感があります。
キャンプ用3シーズンインナーを山用と兼用していいものか?
ここまでで、僕がパンゴリンを選ぶ理由がお分かり頂けたと思います。
結局ソロキャンプでの使用がメインになってくるとは思うんですが、せっかくの軽量コンパクトモデルですし、こいつを背負って、かねてより興味のあった登山にもチャレンジしてみたいと考えたわけです。
が、パンゴリンにはもうひとつ、Proモデルが存在します。
フライシートが15Dのシルナイロンで引裂強度が高く、ポールもヘリノックスでおなじみのDAC製のフェザーライトNFLを採用し、更なる軽量化が図られています。
ペグも同じくDAC製と、パンゴリン2.0をベースに構成部品の全てをハイエンド素材に置き換えた上位モデルです。
色はアースカラーになってしまうのですが、インナーは3シーズン用に加え、保温性に優れた4シーズン用も用意されるという、日本の山岳環境も踏まえた登山仕様。(※4シーズンインナーはこの春発売予定でしたが、生産の遅延が発生しており、現時点では5月生産完了→6月販売開始見込みとの公式アナウンスです。)
素人なりに色々と調べると、「暑すぎるというシーンが珍しい日本の山岳環境においては、メッシュインナーは敬遠されがち」なんていう通説も出てきたりして。
山の天気は変わりやすいとは良く聞きますが、素人故にその温度感が全く想像つかないだけに、Proの方じゃないと無理なのか?2.0だと山を舐めすぎてるか?なんて心配になってきます。
さすがに2つとも買うわけにもいかないので経験者のアドバイスがほしいんですが、あいにく周りに適任者が居ません。
もちろん僕の生活圏内にも、個人で経営されているお洒落なアウトドアショップや、モンベルなどの「登山に詳しそうな人が居る店」は存在しますが、陰キャでコミュ障という持病を抱えている僕は怖くてお店で聞けません。
それに、そのお店で取り扱っていない商品について長々と聞くのもなんだか気が引けます。
そんな時頭に浮かんだのが、経験豊富で博識な、とあるアウトドアブロガーさんでした。
そうだ、「ぜつえんさん」に聞こう!
大変お待たせ致しました。ここでようやく冒頭挨拶のくだりの伏線回収です。
僕がこの件に関して相談させて頂いたのは、人気ブログ、「ぜつえんアウトドア」を運営していらっしゃるアウトドアブロガーのぜつえんさんです。
僕もキャンプブロガーの端くれとして色々な方のブログを読ませて頂いておりますが、正直この方のブログを見つけて読んだ時には、自分のレベルの低さを痛感して軽く鬱になりました(笑)
テーマの拾い方から記事自体の情報量、網羅性、その見せ方に至るまでお手本が素晴らしすぎて。こんなに凄いの、いくら時間を掛けても真似できそうにないですからね~。
これこそが、「お金取れるレベル」というものなんでしょうね。
もちろん、ぜつえんさんご本人の経験がバックグラウンドにある豊富な知識と、長きに渡る努力の結晶であり、一朝一夕で出来るものでない事は重々承知しております。
サイトイメージカラーのオレンジも山岳テントによく見られるフライの色を連想させますし、アイキャッチ画像も含め、統一された見易くて印象に残るサイトデザインなんかも参考になります。
ご本人は謙遜されていますが、その記事内容から頼れる存在である事は一目瞭然です。
パンゴリンについて調べている際に、ぜつえんさんの書かれた自由之魂のテント紹介記事も参考にさせて頂いておりましたので、その記事にコメントする形で相談させて頂きました。
結論から申し上げますと、控えめに言って神対応でした。
個人的に何でもかんでも「神」とつける風潮は安っぽくて好ましくないと思っていて、僕はそんな表現は使わないつもりでしたが、「神対応」以外に的確な言葉が思い当たりません。
まずレスポンスが早かったですし、それに反比例して回答の情報量が濃厚でした。
僭越ながら、頂いた回答を要約させていただくと以下のとおりです。
まさに僕が知りたかった事を、理論立てて分かりやすく解説してくださいました!
更に注意点として、稜線の強風下での耐風性や、後々重量に関して不満が出てくるかも、といった点、加えてキャンプメインになるのであれば、前室が広い長辺出入口のテントも視野に入れて検討してはどうか?というところまで捕捉してもらいました。
僕がパンゴリン2.0の赤が気に入っていているという事は前述のとおりですが、最終的にぜつえんさんに「赤が良ければ2.0を勧める」と言って頂いた時点で、心が決まりました。
痒いところまでしっかり手が届いているご回答に感謝します。
調子に乗ってモビガーデンのLIGHT KNIGHTとの前室の広さの差異について再度お聞きしたところ、これらの相談内容を取り上げて1記事投稿してもよろしいでしょうか?というご褒美までもらえました。
これは想定外でしたが、とても光栄でしたのでもちろん快諾しました。
そして既に、僕の相談内容が読者質問という形で投稿されています。さすが仕事が早い!
早速読ませて頂きました。
素人目には色や価格以外にほとんど違いが無い様に見えるパンゴリン2.0とLIGHT KNIGHTも、ポールの節や接続金具、吊り下げポイントなど細かい点で大きな差があるものなんですね。勉強になります。
やりとりの最後に、規模は違えど僕もささやかなキャンプブログを運営していることをお伝えし、パンゴリン購入の顛末を、ぜつえんさんに相談させて頂いた事を含めて記事にする了承を得て、現在に至ります。
そして注文へ…
もう迷いも無くなりましたので、早速公式にてパンゴリン2.0をポチりました。
僕1人では判断のつかない事でしたので、親身になって相談に乗って頂いた事に感謝いたします。
改めてお礼を言わせて頂きます。
ぜつえんさん、本当にありがとうございました。
まだまだ駆け出しの僕ですが、いずれ僕もこんなふうに誰かのお役に立つことができるように、これからも精進して行きたいと思います。
届いたらどこかのキャンプ場から、あるいはポップアップテントでやった様に、お手軽室内レビューという形でまた記事を書きたいと思います。
というわけで、「駆け出しキャンプブロガーで登山素人の僕が、登山用テント選びにおいて貴重な体験をさせて頂いた」というお話でした。
この記事が皆様のテント選びの参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それではまた、次の記事でお会いしましょう!
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